「米って簡単には育たないんやな。」(12月2日)
今年度の初夏、5歳児の子ども達と小さなコンテナに田植えをしました。
「お米ってできるまで、かなり時間がかかるって聞いたことがある!」
「こんな小さいのが、そんなに背が伸びるのかな?」
というのが田植えをしたときの子どもの感想で、その後は水を切らさないようにこまめに水やりをしながら様子を観察していきました。
夏を過ぎると、随分と背が伸びてきました。
「見て!実の部分ができてきてるよ!」
と、穂ができてきたことに喜んでいました。
その後も少し肥料をあげたり落水させたり、米の収穫に期待しながら子どもと共に世話を進めていきました。
ですがある日、子どもが
「なんか実の部分が無くなってる気がする。」
と、気付いたことを保育者に伝えてきました。そこで子どもと一緒に稲の様子をじっくり観察すると、穂は膨らんでいたのにそれらが無くなっていることがわかりました。
「なんでかな?」
「栄養が足りなかったのかな?」
と、子どもと話をした翌日。園庭に人影のない早朝、稲にスズメが群がっているのを発見しました。
そのことを子どもに伝えると、
「もともとあんまり実ができてなかったし、お世話が足りなかったのかも。」
「スズメから守るためのカカシとかがいるってわかった。4歳さんに教えとく。」
と、収穫できなかったことは残念でしたが、米が簡単には育たないことを実感する機会となりました。
その後の給食では
「お茶碗に2000粒くらいの米があるらしいよ。」
「お米の農家さんはすごい世話を頑張ってるってことやんな。」
と、収穫できなかったからこそ、農家の方などに気持ちを向ける様子が見られました。
今年度の子どもの気付きや学びを、来年度の在園児にも引き継ぐことで、年をまたいだ学びにつなげられたらと思います。
更新日:2022年12月02日